切り分けて考えよう

―― 心を軽くするスキル「タスクセパレータ」――

はじめに

頭の中が重たい。
考えようとすると、余計に動けなくなる。
そんなとき、私たちは往々にして「考えすぎている」のではなく、
考える対象を一つにまとめすぎているのです。

そこで役立つのが、
タスクセパレータ
―― 頭の中の物事を「切り分けて考える」ためのスキルです。


荷物が重いのは「集合体」だから

バックパックが重すぎて持ち上がらない。
大きすぎて、今にも押しつぶされそうになる ――

そんなとき、問題は「体力不足」ではないことがほとんどです。
本当の原因は単純で、

あれもこれも一緒に詰め込んでいるから

中身を一つずつ見ていくと、

  • 今すぐ必要なもの
  • いずれ使うかもしれないもの
  • 今は持っていなくていいもの

が混ざった集合体になっていることに気づくでしょう。

喩えるなら、
あれもこれもと詰め込みすぎた巨大なバックパック
のようなもの。

しかも困ったことに、こうなってしまうと
本当に必要なものほど、下のほうに埋もれて見えなくなっている
場合も多いのです。

まずは荷物を分けること。
そして「本当に大事なもの」「今、必要なもの」を取り出すこと。
それだけで、背負う重さは驚くほど変わります。


マグロは一匹のままでは食べられない

もう一つ、たとえ話をしましょう。
マグロの解体です。

マグロを一匹、そのまま食べようとしたらどうなるでしょう?
大きすぎて無理だし、美味しくもありません。
当然の話です。

ところが、丁寧に解体していくと ――

  • 本当に食べたい部位
  • 食べられるけれど、そこまで好みではない部位
  • そもそも食べられない部分

がはっきり見えてきます。

すると、
今食べるもの、保存するもの、手放すものを選べますよね。
結果として、無理がなく、しかも美味しくいただけます。

心の中でも、同じことが起きているんです。


感情が苦しいとき、起きていること

たとえば、こんな気持ちになることはないでしょうか?

約束を破られた。
あの人は前にも約束を破った。
私はいつも約束を大事にしているのに。
ひどい。
私のことを好きじゃないんだ。

とても苦しい状態ですが、
この状態では、いくつもの要素が一塊になっています。

  • 「約束を守ってほしい」という期待
  • 「約束を破られた」という事実
  • それに対する感情
  • 過去の出来事
  • 相手の気持ちに対する推測

全部が混ざったままだから、とても重く、大きく、
心にのしかかってきます。

でもここで、一つずつ切り分けていくと、
最後にこんな本質が見えてくるでしょう。

  • 自分は相手が好き
  • お互いを大事に思う関係でいたい

もしこれが本当に大切なことなら、
相手の気持ちを決めつけて責める行動は、果たして適切でしょうか?


切り分けることは、前に進むための技術

「切り分ける(セパレート)」という作業は、

  • 心の負担を軽くする
  • 本当に大切なものを見えるようにする
  • 他者との関係を壊さず、育てる

そのための、とても実用的な技術なんです。

問題を過小評価するのではありません。
問題を整理する

そうすることで、
「前に進める状態」になるんです。

まとめ

期待と現状、事実と感情、過去と未来、相手と自分…

たくさんのものが一塊になって、
あなたの心を押しつぶしてしまうことがあるでしょう。

そんなとき、すべてを一度に抱えなくても大丈夫です。
一つずつ、小さく整理していけば、きっと前に進めます。

切り分けの技術が、
あなたの心の荷物をきっと今よりも軽くしてくれるでしょう。



ここに灯した言葉を読んで、
もう少し火にあたっていこうと思われたら、こちらへ…

▶︎ 灯のそばで、ひと休みする

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