でべそ理論

── いがぐり理論の補足 ──

「いがぐり理論」は、
言葉のトゲと、その内側にある意図を分けて見る考え方でしたね。

ただ、世の中には
最初から最後まで、いがぐりしか投げてこない人
というのも、残念ながら存在します。

いわば「いがぐりマスター」です。

職場の上司だったり。
ママ友・パパ友の関係だったり。
驚くことに、学校の先生などでも起こりえます。

しかもそういう相手に限って、
こちらが望んでもいないのに、
一方的にキャッチボールを仕掛けてきます。

避けたい。
でも避けきれない。
わかっているのに、何度も刺さる。

そんなときに使える補助輪が、
今回の「でべそ理論」です。


言葉そのものには、意味がないことがある

少し昔の話です。

子ども同士で相手をからかうとき、
こんなフレーズが使われていました。

ばーかーカーバーちんどん屋ー♪
お前のかーちゃんでーべーそー♪

これを、言葉通りに分解してみましょう。

「ばか」
まあ、わかります。

「カバ」
逆さ読みの語呂合わせ。
なんとなく鈍そう、という雑な連想。

「ちんどん屋」
え、ちんどん…急に何でしょう?
「相手がちんどん屋みたいだった」
というケースは、ほぼないでしょう。

「お前のかーちゃんでべそ」
実は元々とても仲良く兄弟のように育っていて、
相手の母親のおへそを見たことがある…
あり得なくはないですが、ほとんどの場合は違うでしょう。

つまり何が起きているかというと、
言葉の内容は、すでに崩壊しているんです。


大事なのは「意味」ではなく「意図」

この言葉たちに、一貫した意味はありません。
でも、意図は一つです。

「相手を悔しがらせたい」
ただ、それだけ。

ここでようやく、
いがぐり理論とつながります。

言葉の表面を見るのではなく、
「この人は、これで何をしたいんだろう?」
に意識を向ける。

ただ、それが分かっていても、
どうしても刺さる言葉はあります。

そんなときのための合言葉が、
「でべそ」です。


「でべそ」の使い方

誰かの言葉が刺さったとき、
心の中で、そっと唱えてみてください。

お前のかーちゃんでーべーそ♪

これは相手をバカにするためではありません。
「言葉そのものには意味がない場合がある」
と思い出すための、スイッチです。

あなたに投げられている暴言は、
そのままの意味で受け取る必要はありません。

その言葉で、相手は何をしたいのか。

そこに目を向ける余白を作るための合言葉。

お前のかーちゃんでーべーそ♪

もちろん、「お前のとーちゃんでべそ」でもいいんですよ。


今、「いがぐり」を投げられ続けていてつらい人は、
こちらの記事ものぞいてみて下さい。



ここに灯した言葉を読んで、
もう少し火にあたっていこうと思われたら、こちらへ…

▶︎ 灯のそばで、ひと休みする

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