「やる気があるつもりなのに続かない」あなたへ

── それは、あなたの弱さではありません ──

やる気があるつもりなのに続かない

「やろうと思っているのに、続かない」
「やる気はあるはずなのに、なぜか手が止まってしまう」

もし、こんな感覚に心当たりがあるなら、
まずお伝えしたいことがあります。

それは、あなたの意志が弱いわけでも、怠けているわけでもない
ということです。

多くの人は、この状態になると
「自分はダメだ」「もっと頑張らなきゃ」と
自分を責めてしまいがちです。

けれど、脳科学や心理学の視点から見ると、
この現象は性格の問題というよりも、

「目的や報酬を感じ取る仕組みが、うまく働きにくくなっている状態」

として理解したほうが、ずっと自然なのです。


現代は「やる気が削られやすい環境」

スマホ、SNS、ショート動画。
今の私たちは、

・次に何が出てくるかわからない
・待たなくていい
・終わりがない

そんな刺激に、いつでも触れられる環境にいます。

これは一見、とても便利で楽しい世界です。
でも同時に、人間の脳にとってはかなり過酷な環境でもあります。

私たちの脳は本来、
「少し待つ」「少し積み重ねる」ことを前提に進化してきました。

ところが現代では、
待たなくても報酬が手に入る刺激が、あまりにも強くなりすぎています。

その結果、

・勉強
・仕事
・家事
・コツコツ積み上げる作業

といった行動が、脳にとって
「報酬が弱いもの」に見えてしまうことがあるのです。

これは、あなたの努力不足ではありません。
環境のほうが、人間の脳の設計を追い越してしまっただけなのです。


「短期の心地よさ」と「長期の満足」

人の行動は、常にこの二つの間で揺れています。

  • 短期の心地よさ
     すぐに得られる快感(動画、SNS、お菓子など)
  • 長期の満足
     あとから実感できる成果や成長(勉強、仕事、生活の改善など)

以前は、短期の心地よさにも
時間や手間、制限がありました。

でも今は、
ほとんどコストをかけずに、強い刺激が手に入ります。

だからこそ、
「続けられない自分」を責めるよりも、

「この環境の中で、よく踏ん張っている」
と、まず認めてあげることが大切なのです。


必要なのは「意志」ではなく「環境」

強い刺激に囲まれた環境で、
意志の力だけで踏みとどまろうとするのは、

例えるなら、
強風の中で傘一つで耐えようとするようなもの。

大切なのは、根性ではありません。
風向きを変える工夫です。

たとえば、

・通知を切る
・スマホを物理的に遠ざける
・作業する場所を決める
・時間を短く区切る
・「5分だけ」「1行だけ」と始める

こうした工夫は、
やる気を無理に出すためではなく、

やる気が自然に戻ってきやすい環境をつくるためのものです。


「できたこと」を、ちゃんと受け取る

もう一つ、とても大切なポイントがあります。
それは、Done(やったこと)を正しく確認することです。

多くの人は、
自分ができたことを無意識に過小評価してしまいます。

たとえば、

「1行だけ書いた」
「外に出た」
「準備だけした」

これらも、立派なDoneです。

感情で「こんなの意味ない」と切り捨てず、
事実として確認すること。

それだけで、脳は
「行動すると、ちゃんと何かが残る」と学び始めます。


あなたの価値は、集中力で決まりません

続かないことは、
能力の証明でも、人生の評価でもありません。

ただ一時的に、
脳が疲れて、バランスを崩しているだけです。

焦らなくていい。
責めなくていい。
ゆっくりでいい。

本能にやさしく、理性にきびしいこの世界で、
それでも前に進もうとしているあなたは、

もう十分、頑張っています。


それでも、物語が止まったように感じるとき

理解はできた。
頭では、きっと正しいと思える。

それでも、物語のページが
めくれない日があります。

それは、物語が終わったからではありません。
ただ、序盤の章が長くなっているだけです。

次の記事では、
「努力が続く主人公」とは何者なのかを、
脳の仕組みという視点から描いていきます。



ここに灯した言葉を読んで、
もう少し火にあたっていこうと思われたら、こちらへ…

▶︎ 灯のそばで、ひと休みする

コメント

タイトルとURLをコピーしました