「したいことがない」という錯覚

〜Want が見えなくなっているだけのこと〜

はじめに|「何もしたいことがない」と感じてしまうあなたへ

「したいことがない」
「何をしたらいいのかわからない」

こうした言葉は、決して珍しいものではありません。
特に、真面目で一生懸命な人ほど、ふと立ち止まったときに
この感覚に戸惑ってしまうことがあります。

けれど実際には、
「本当に何もしたくない」状態は、そう多くありません。
多くの場合は、自分の中にある小さな声が聞こえにくくなっているだけです。

うつ病などの病気による影響を除けば、
この「したいことがない」という感覚は、
心の働きによって生じる「錯覚」であることが少なくありません。


錯覚の正体|2つのよくあるパターン

①「何をしたらいいかわからない」タイプ

このタイプの人は、「何をしたいか」を考えるときに、

・〜すべき
・〜しなければならない

といった【義務の言葉】を無意識に使ってしまいがちです。

本来は

I want to(〜したい)

で考える場面でも、
「正解は何か」「確実に達成できるか」といった視点が先に立ち、
答えを出せなくなってしまいます。

②「本当はあるのに、出せない」タイプ

こちらのタイプの人は、実は心の奥に「したいこと」を持っています。

けれど、

・自分の要求を出すのはわがままだ
・どうせ叶わない
・期待して傷つきたくない

といった経験を重ねる中で、
自分の欲求を無意識に抑え込むようになります。

心を守るための反応ですが、
その結果、「したいことがない」ように感じてしまうのです。


なぜ「したいこと」は見えなくなるのか

私たちは成長する過程で、

・人に認められること
・役に立つこと
・成果を出すこと

を大切にするよう教えられてきました。

それ自体は悪いことではありません。
けれど、そればかりを優先し続けると、
自分の内側に注意を向ける時間が減ってしまいます。

すると、

・楽しさ
・好奇心
・ちょっとした違和感

といった心のサインが、だんだん感じ取れなくなります。

「やりたいこと」は、
別に大きな夢とは限らないし、
突然現れるものでもありません。

多くの場合、とても静かに、内側に潜んでいます。


「したいこと」は、探すものではなく「立ち上がる」もの

ここで大切なのは、
「したいことを見つけなきゃ」と焦らないことです。

Want(したい)は、
考え続けてひねり出すものではなく、
行動や反応の中から、あとで立ち上がってくるものでもあります。

だからこそ、
WCD(Want / Can / Do)サーキットでは
「Want がはっきりしなくても回し始めていい」と考えます。

👉 WCDサーキットの考え方はこちら

(「やりたいことがわからない」状態でも動き出せる実践フレーム)


「したいこと」を取り戻す、いちばん小さな一歩

最も効果的で、取り組みやすい方法の一つが
「食べたいものを食べる」ことです。

食べることは、生きる力に直結した本能的な欲求。
小さな選択ですが、

・自分で選ぶ
・自分のために叶える

という経験は、
「自分の感情を大切にする」感覚を取り戻す練習になります。

「食べたいもの」を考えるのも難しく感じるなら、
頭の中でレポートするだけ、というやり方もあります。

もう一つは、
多様な価値観や世界に触れることです。

・旅をする
・美術館に行く
・音楽や科学に触れる
・動画で知らない世界を見るこれらはすべて、立派な「心の旅」です。

無理に意味を見出さなくても構いません。
冷蔵庫にたくさん材料が集まれば、いつか食べたいものが見える場合があるように、
経験をたくさん積み重ねておくことが、Wantが立ち上がる土台になります。


まとめ|Wantが見えなくても、遅れてはいない

「したいことがない」という感覚は、
心が閉じてしまっている状態であって、
本当に「ない」わけではありません。

多くの場合、それは

・何をしたらいいかわからない
・欲求を出すのが怖い

などの状態にすぎません。

まずは、
「食べたいものを食べる」
「少しだけ世界に触れてみる」
そんな小さな行動で十分です。

Wantは、あとからついてきます。
静かに、でも確実に。

🌱 Wantが見えないままでも大丈夫な方法



ここに灯した言葉を読んで、
もう少し火にあたっていこうと思われたら、こちらへ…

▶︎ 灯のそばで、ひと休みする

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